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プノン村

(GKプノン)

レイテ島 プノン村とは

 レイテ島は島国であるフィリピンの中部、観光地として知られるセブ島より、およそ100km北東に位置しています。島への主なアクセス方法は、島の西海岸の都市オルモックとセブを結ぶ高速船で約3時間、もしくはレイテ島の最大都市であり、第二次世界大戦中にはフィリピンの臨時首都が置かれたタクロバンにあるダニエル・Z・ロモワデス空港へ、マニラやセブから出る国内線を利用することが主なアクセス方法となっています。

 プノン村はそのレイテ島にある小さな村で、レイテ島に存在するGKコミュニティの中で最も南にあります。村の周辺には川や海があり、すぐ近くにはレイテ島を北南に繋げるハイウェイが通っています。ハイウェイからココナッツの木や植物が生い茂るジャングルの中を歩いていくと村が見えてきます。住民の主な生業は、海と川に挟まれた立地を生かした漁業、大工や物売り(ベンダー)などの仕事で生活しています。このコミュニティには現在、14軒のGK Houseが建設され、14世帯とその親戚が暮らしています。

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​プノン村との出会い

 2013年にフィリピン・サマール島およびレイテ島に上陸した台風30号(フィリピン名・ヨランダ)により、レイテ島は甚大な被害を受けました。この被害を受け、私たちのレイテ島への支援が始まりました。

被災直後、当時東洋大学に複数あった海外ボランティアサークルや団体が中心となり、Oriental Sky Project(OSP)という、レイテ島の復興支援プロジェクトが始まりました。OSPは2013年〜2014年の間大学内で複数回チャリティイベントを行い、学生、教職員を中心に100万円以上の義援金を集めることに成功しました。しかし、当時この超大型台風ヨランダの被害は世界中から注目されていたため、レイテには被害の大きかった北部を中心に、さまざまな国の支援団体が数多く集まっていました。このような状況下で、OSPのような小規模の支援が入る隙はありませんでした。

 その後、現地の協力者の紹介で私たちはプノン村と出会うことになります。プノン村は、ヨランダ上陸直後に発生した台風30号(フィリピン名・ハイヤン)によって起きた高潮の被害を受け、仕事道具となる漁に出るためのボートや住宅が破壊され、壊滅状態の被害を受けていました。しかし、当時フィリピン中で注目されていたヨランダによる被害が大々的に報道され、その後に発生した台風によって被害を受けたこの地域は殆ど注目されていませんでした。

そこで、私たちISR(当時OSPのメンバー)がこの地域を視察し、プノン村への支援を開始しようと決意しました。そして2014年、夏から本格的にプノン 村への支援を開始しました。

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活動経歴

 私たちのプノン村での最初の活動はデイケアセンターの建設でした。

2014年の夏、チャリティーイベントでの義援金を使って、村にデイケアセンター(小学校に入学するまでの幼児教育施設、日本では保育園や幼稚園に当たる)を建てました。デイケアセンターは、女性たちが日中働くために子供を預けておく託児所として、またコンクリートで頑丈に作られた施設は有事の際の村の避難所としての、2つの役割を期待して完成しました。しかし、完成後にある問題が明るみになりました。村の住民の殆どが漁業や大工などの仕事をしているプノン の人たちは大変質素な暮らしをしており、デイケアセンターを運営するだけの金銭的余裕はありませんでした。こうして、完成したデイケアセンターはこの時開校することができないまま、時間が経っていきました。

 私たちは建設したデイケアセンターをどうしていくべきか、長い間悩み続けました。私たちはまず、プノン村というコミュニティについて何も知らなかったのです。そこで2015年頃から、数名のメンバーがプノン村を訪れ、村のデイケアセンターに滞在しながら村人との交流を図りました。こうして村で一緒に生活する事で、村人の顔や名前、人間関係や生活環境などを見て学びながら、私たち日本人とプノンの村人との関係を築いていきました。その間、ソーラーパネルの設置やデイケアセンターに備品、家具の寄贈などの活動を行いながら、支援方法を模索しつづけました。現地を訪れる中で、GKのレイテ支部(GKレイテ)とも協働関係を築き、プノン村での支援について話し合いを重ねました。こうした活動を続ける中で2017年8月、GKレイテから、プノン村の近隣住民でデイケアセンターの先生になってくれる人物が見つかったとの連絡がありました。そして完成から3年の月日を経て、ついにデイケアセンターが開校されることになったのです。

 翌年の2018年8月、日本から顧問である小早川先生をはじめ、過去最高の14人のメンバーがプノン村を訪れ、デイケアセンター開校1周年を記念したセレモニーを開催しました。

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